清田(きよた)日記 男50歳からの資格取得 第11回 ~行政書士になるために~
2016年1月末の行政書士試験合格発表当日のことは、たぶん一生忘れないと思います。
自己採点で、合格している自信はあったものの、合格発表当日の午前9時からの一般財団法人行政書士試験研究センターが掲示する合格番号に自分の番号があってはじめて合格です。
Webの発表画面を慎重にチェックしました。
自分の受験番号を発見した時の嬉しさといったら、ここが会社事務所でなければ、大声で「やったー!!!」と叫んでいたことでしょう。
最後の1年間の努力が報われた一瞬でした。
正直、会社から帰宅した後の毎日の勉強は、土日の公開模試受験に比べて単調で、ともすれば無理やり机に向った日も多かっただけに、最後までやり遂げた実感とともに満足感となって、私の身体の中を駆け巡りました。
本当に嬉しかったことを今でも思い出します。
ここまで苦労して取得した資格です。大切に活用しなくてはいけません。
そう思って、行政書士の業務を充分に調べてみたところ、試験に合格するための勉強内容と実際の業務とのあまりの違いに驚いてしまいました。
少なくとも資格を持っているだけでは、お客様の獲得は絶対に出来ないと断言できます。
これまた「どうしよう...。」状態に落ち込んでしまいました。
とはいえ、ここで立ち止まるわけにはいけません。
何としても実務スキルを獲得する必要があります。最初は、各業務の専門書を買ってきて読んで覚えることも考えましたが、第3回の日記にも書いたとおり、行政書士業務は幅が広く、専門書に基づく独学ではあまりに効率が悪いと判断しました。
余談ですが、開業前の行政書士の方が勉強する方法として、昔は専門書を購入して独学するしかなく、100万円も勉強につぎ込まれた方が、ザラにおられたそうです。
(とあるネット情報ですが、真偽の程は定かではありません。)
そこで思い出したのが、公開模試受験に資格取得学校に通っていた時の行政書士開業塾の存在でした。独学が好きな私ですが、ここは学生に戻って、真摯な態度で、教えを乞うことにしました。
ちなみに私が通学受講した開業塾は、辰巳法律研究所とリーダーズ総合研究所が共催している「リーダーズ式 行政書士開業塾」で、2016年3月~7月の毎週日曜日の午後、高田馬場まで通学しました。
目的を一にした幅広い年齢層の皆様と一緒に勉強した5ヶ月間は、費用はかかりましたが、なかなかに刺激的な体験で大変役に立つものでした。
教えてもらった行政書士の基本業務ですが、遺言・相続実務、入管実務、建設業許可実務、宅建業免許実務、法人設立実務、資金調達実務となります。
どの講座も実際の業務に基づく話でしたので、真剣に聴講しました。この受講で学んだ業務に関しては、全体感は持つことが出来ましたが、これで即、開業できるわけではありません。
やはり一つ一つの業務が持つポイントを熟知するための更なる学習は必要です。とはいえ、やみくもに勉強することを考えれば、通学受講は遥かに効率的な方法であると思います。
講義の中には、実務ではないのですが行政書士の経営・営業戦略やマーケティング戦略、更にWebマーケティング戦略までありました。
こうした講義を通して、開業したらどの業務を自分の強みにしていくべきかを考えることとなります。とはいえ、なかなか方向が定まらないのも事実で、今日現在においても悩むことが多々あります。
また講義を通して、成功した行政書士の皆様とお話する機会も多かったのですが、皆様の共通項を自分の勝手な思い込みかも知れませんが、発見しました。それは、専門としている業務の違いはあるものの、成功している先生は、全員「段取りが良い」ということです。
当たり前のことですが、約束の納期は厳守。お客様から依頼された仕事は、トップスピードで段取りよく処理されていました。こうした前向き姿勢の延長線上にお客様の信頼を勝ち取られてきたのだということが、良く理解できました。
行政書士事務所は、基本自分一人だけの個人事務所です。
要領の悪い、無駄な時間の使い方をしている先生が成功することは、まず無いと思い知りました。そうした成功された行政書士の皆様の姿勢に触れることができたことも、実際に通学した大きなメリットでした。
そして、全ての講義を受講した後に個別面談がありました。
この面談は、将来自分が開業したら積極的にやりたいと思っている業務について、相談に乗ってくれるといった内容だったのですが、多くのアドバスや刺激を頂戴する形となりました。
そのあたりは次回に。
(つづく)
清田 一人(きよた かずと)
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