清田(きよた)日記 ~男50歳からの資格取得 第8回資格取得への道 その5~
行政書士資格3回目のチャレンジを決断し、2015年11月の試験を最後にしようと思った理由が、実はもう一つあります。
それは、行政不服審査法が大幅に改正されたことを受けて、2016年の試験では試験問題の内容が相当に変更されることが予想されていました。
行政書士の試験では、毎年の4月1日に施行されている法令をもって試験問題が出題されます。
2015年の試験では、改正前の行政不服審査法からの出題となるのですが、2016年の試験では施行後になるので、大幅に問題内容が変更されるわけです。
これは、最悪の場合の話ですが、旧法と新法を混同してしまう危険性が生じるということで、2回も不合格になっている私としては、何としても避けたいところでした。
最後のチャレンジと思って勉強していた2015年1月末に、驚くこと(自分としては情けないこと)がありました。
そうです。2014年11月に受験した試験結果が発表されました。
想定していた通りの不合格でしたが、なんと補正措置が発動されたのです。
第4回日記で記載した通り、合格基準は法令科目および一般知識科目ともに足切り点が設けられ、それをクリアした上で、300満点のうち180点を取らないといけないのですが、「合格基準については、問題の難易度を評価し、補正的措置を加えることがあります。」との規定に基づき、この年は166点を獲得すれば合格との措置になりました。
それであっても不合格との結果に変更はないものの、180点の合格点に遠くおよばなかったと思って勉強している身としては、なんともやるせない気持ちになったのも事実です。
そうなのです。あと2問正解していれば、補正措置合格していたのです。
とはいえ、不合格は不合格。
自分の実力の無さを恥じるしかありませんでした。
「悔しい限りです。」
「もう本当に徹底的にやるしかない!」
これは今振り返ってもそう断言できるのですが、ある意味人生の中で一番真剣に勉強しました。
私の場合、合格するための知識を自分自身がしっかり身に付けていないことに対する「怒り」が、最大のモチベーションだったように思います。
そうして、最後までやり遂げた時の感動は、自分にとってかけがえのない喜びとなりました。
察しの良い方は既にお気付きかも知れませんが、ありがたいことに私は、3回目のチャレンジである2015年11月の行政書士資格試験に合格しました。
これから記載する過去2年間と大きくやり方を変えた私の独学方法は、あくまで私という人間に適したものであり、決して全ての方にお勧めできるものではないのですが、独学されている方に少しでも参考になればと思い、書き記していきたいと思います。
まず最初に大きく3つのことを決めました。
1. 仕事から帰宅した後も、最低2時間は毎日勉強する。
2. 徹底して法律条文や判例を覚える。
3. 考えられる限りの問題を解く。
通勤時間にテキスト等を読んだりしていましたが、過去の反省から言えることとして、毎日真剣に勉強していない私は、記憶の定着といった部分に弱みがあると認めざるをえませんでした。
この課題を解決するには、毎日の反復学習が最も効果的であると判断しました。
毎日机に向って反復学習を繰り返すことによって、腹落ちしていない事柄を調べる時間ができて、やっと理由が分かって納得できたりしました。そうした行為の積み重ねで、表面的な知識ではなく、定着した知識になったように思います。
一定時間、毎日継続して勉強するといったことも合格のための大切なコンテンツであると考えます。
次に、前回試験の民法問題の反省から、見たこともない、知らない問題を極力なくすためにはどうしたらよいかを考えました。
その答えは、基本中の基本である法律条文や判例を覚えることにあるのではないかと思うに至りました。
どんな問題も突きつめれば、法律の条文や判例から出ており、法律条文や判例に答えがあるわけです。
真剣に条文を読むことで、曖昧だった知識を修正することも出来て、条文を読んで覚える行為は、正解であったと思っています。
2回目の受験の時にも、条文や判例を読んではいましたが、しっかり覚えていない知識は役に立たないとつくづく思い知らされました。
最後に、知っていることでも問い方を変えるだけで難易度が高くなることがあります。
そうです。2014年の試験では、そうした問題が多数ありました。
自己採点しながら、何箇所も自分の勘違いに情けない思いをしました。
この課題の克服には、考えられる全ての問題、いろんなパターンの問題を解くことしかないと考えました。
言い換えると、一つでも多くの問題に触れるということにしました。
また、間違った問題は、何故間違ったのか復習を通して真剣にその理由を考えるようにしてみました。
以上の3つの方針に基づいて、2015年11月の試験を目指したわけですが、その具体的な内容は、次回以降に。
(つづく)
清田 一人(きよた かずと)
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