清田(きよた)日記 ~男50歳からの資格取得 第9回 ~資格取得への道 その6~
今回と次回日記において、私の独学方法を述べていきますが、その方法は大きく分類して2つに分けることができます。
一つは知識等を吸収するインプット。もう一つは吸収した知識等を活用して、問題集を解いたり、公開模試を受験したりするアウトプットです。
合格してみて分かるのですが、この二つをバランスよく行うことが非常に重要だと思います。
そして、その二つの方法を実践する土台が、毎日最低でも2時間は勉強する行為となります。
今回は、インプットに関して、詳細をみていきたいと思います。
(分かりやすく説明するために、ここからは項目数字を使用させて戴くとともに、活用した教材等も参考になることを期待して、全て具体的な固有名詞で表記します。)
1.憲法および法律条文の読み込み
条文等の読み込みには六法が必要ですが、法律の改正も視野に入れると、受験する年の最新の六法を購入することが望ましいと思います。
私は、値段が手頃ということもあり、2015年度版の「有斐閣社のポケット六法」を購入しました。
条文の読み込みは、憲法・行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法・地方自治法・個人情報保護法・行政個人情報保護法・民法と実施しました。
民法は、条文が1000条を超えますが、それでも3周は読み込みました。
憲法や他の法律は、民法ほど条文数がありませんので、たぶん最低でも5周は読み込んでいたと思います。
通勤時間もスマホで、毎日読んでいました。
条文を読み込むうちに、条文に基づく試験問題がいかに多いかが分かってきます。
特に2014年11月に受験した際に、民法の問題のように「見たこともない問題」と感じるようなことが、条文を理解することで極端に少なくなります。
また、テキストを読んでわかったように思っていた知識が、いかに記憶に定着していない知識だったのかを思い知らされます。
テキストは要点を追求するため、知識吸収には効率が良いと思いますが、全体感を持って法律を理解するためには、条文の読み込みが有効であると思います。
なお、試験には国家公務員法などの行政組織法、国家賠償法、情報公開法、会社法、商法なども出題されますので、私は条文の充分な読み込みはしませんでしたが、次回記しますアウトプット編の練習問題などを通して、しっかり履修しておくことが必要です。
ちなみに、あくまで私感ですが、私が条文を充分に読まなかった法律は、試験で、ひっかけ問題の出題が少ない法律であると思っていました。
基本的な練習問題や過去問題を解いていれば、それなりの得点は獲得できると思います。
また、多くの皆さんが嫌がる商法や会社法も、基本的な決まりを把握できれば、同じようなパターンの問題が頻出しますので、他問題に比較して解答時間の短縮につながるため、得意科目にされるとよいと思います。
2.行政書士合格を目指す重要判例集の読み込み
行政書士試験の問題で、重要判例に基づく問題が相当数あることは、既に何度か書いてきましたが、判例ではどんな結論になっているかが特に重要です。
中には、ほとんど同じ状況なのに、原告が個人ではなく病院等の施設が原告の場合は、判決が異なることもあります。
そうした問題に正解を出すためには、判例を読み込んでおくことしか方法がありません。
私はTACという資格学校が出版している判例集を購入して学んだのですが、現在同じものはありませんでした。
判例も毎年増えますので、最新版の判例集がやはりお勧めです。
ちなみに、2017年度版として「TAC行政書士講座から2017年度行政書士判例集」という形で出版されていました。
インプットもアウトプットも最も重要なことは、時間のある限り反復学習をすることかと思います。
1回目の受験は、時間切れで全ての法令に触れることが出来ませんでしたが、2回目の失敗原因は、分かったような気になって、記憶がしっかり定着していなかったことに尽きるといっても過言ではありません。
体系付けて記憶する作業は、非常に手間がかかりますが、継続した努力は決して裏切りはしないと今は断言できます。
一般知識問題に関しては、アウトプット編の最後に詳しく述べたいと思いますので、ご期待下さい。
苦闘のアウトプット編は次回に。
(つづく)
清田 一人(きよた かずと)
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.second-academy.com/mt/mt-tb.cgi/1038