リレー“歳時記”
寒い冬は気功でパワーを内に蓄える
冬は万物が静かに沈みこむ時期で、陰を養う季節。
養陰とは自分のパワーを守ること。食べ物は鍋物など栄養のたっぷりある陽の食べ物を沢山とり、養うのは陰の気だ。朝はしっかりと食べ、冷たい物を避け、腹巻・マフラーを着用し、下着は体を締めつけないものを選ぶ。入浴は湯船に入り、眠る前は体を温め、早めに寝る。睡眠は八時間とり、口呼吸はやめ、鼻呼吸を励行し、骨休めする。
養生法は、震動功・タントウ・呼吸法・瞑想など。
第一に、肉体を構成する細胞を活性化するため、全身をぷるぷる小刻みに揺らす。とても心地よい気分になれ、体中の毒気も同時に出すので爽快な気分をもたらす。第二に、立式の調身姿勢をタントウと呼ぶ。樹木の幹を抱きかかえるような姿勢をとり、立禅となる。成長速度が遅く、緑も濃い、密度が高い松の木の前で行うと陰のパワーを多く補充できる。第三に、呼吸法のコツは古いものは吐き出し、新鮮なものを取り入れ、細く・長く・ゆっくり・同じスピードで長息し、全身の気血の流れをよくすると長生きできる。最後に舌は上顎につけ、だ液を呑み込み、へその下にある丹田に意識を集中して瞑想する。
こうして、パワーを内に蓄え、冬を乗り切ろう。
服部茂夫(淑徳大学公開講座「気功」講師)
(2010年02月12日)